農水省から1ヵ月予報が発表!
皆様、適した防除で大切なお米や野菜を守りましょう!
斑点米カメムシ多発の懸念 特にイネカメムシ警戒 1カ月予報
水稲を加害する斑点米カメムシ類が、全国的に多発する懸念が強まっている。農水省は10日、今後1カ月の病害虫発生予報で、東北や関東、北陸、東海、中国、南九州で発生が「多い」、北海道と近畿、四国、北九州で「やや多い」とした。高温で同害虫が増殖しているとし、特に不稔ももたらすイネカメムシへの警戒を訴える。▶発生予報の一覧表はこちら
斑点米カメムシ類は水田周辺の雑草をすみかとし、水田に侵入して穂を加害する。出穂期直前の除草は同害虫の水田への侵入を助長し被害が拡大する恐れがあるとし、出穂期の10日前までに終えるよう呼びかける。山形、富山、愛知、三重、熊本の5県は同害虫の注意報を出している。
同省は、斑点米カメムシ類の中でも、斑点米だけでなく不稔ももたらすイネカメムシについて、近年、発生増が報告されていると指摘。今後、活動が活発化する時期を迎えるとして、都道府県の発表する発生予察情報を参考に、出穂期の防除を検討するよう呼びかける。
水稲ではまた、セジロウンカが中国、南九州で、ツマグロヨコバイが東海、南関東で、トビイロウンカが北九州でそれぞれ「多い」とされた。トビイロウンカは大分県で注意報が出ている。同省は地域によって飛来時期が異なるとし、発生状況を把握して適切に防除するよう訴える。
野菜はオオタバコガに注意
野菜・花き類ではオオタバコガ、サツマイモではナカジロシタバ、果樹では果樹カメムシ類
の発生が多くなる地域があるとして、注意を呼びかけた。野菜や花きなどを幅広く加害するオオタバコガは、東北、関東、北陸、東海、近畿、四国で「多い」、北海道、甲信、南九州で「やや多い」とした。福島や愛知など5県が注意報を発表している。成長した幼虫は最大で5センチほどになる。大きくなると防除が難しく被害も広がるため、園地をよく観察し、早めに防除することが重要だとする。
サツマイモのナカジロシタバは、東海で「多い」、四国で「やや多い」とした。幼虫を早期に発見し、薬剤を散布するよう呼びかける。31都府県が注意報を発表している果樹カメムシ類は、関東、北陸、東海、近畿、中国、四国、九州で「多い」、南東北と甲信で「やや多い」とした。
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出典:日本農業新聞「営農技術」引用